この記事では、令和7年労使関係総合調査(実態調査)を社労士試験の勉強用に整理しています。
(令和8年6月30日公表ですので、令和9年の社労士試験に対応する調査結果です)
試験勉強の息抜きとして読んでみてください。
当記事は条文等の趣旨に反するような極端な意訳には注意しております。ただし、厳密な表現と異なる部分もございます。詳しくは免責事項をご確認ください。
調査の概要
労使関係総合調査は、次の二つの調査の総称です。
- 労使関係総合調査(労働組合基礎調査)
- 労使関係総合調査(実態調査)
①については、労働組合及び労働組合員の産業、企業規模等、労働組合組織の実態を明らかにすることを目的に、毎年実施される一般統計調査です(毎年「労働組合基礎調査」として行われます)
②については、労使間の意思の疎通を図るためにとられている方法、その運用状況等、事業所側の意識及び労働者の意識等の実態を明らかにすることを目的に、毎年実施される一般統計調査です。
実態調査
②の労使関係総合調査(実態調査)は、毎年テーマを変えて実施され、調査名はテーマごとに次のように変化します。
- 労使間の交渉等に関する実態調査
- 労働組合活動等に関する実態調査
- 労使コミュニケーション調査(5年に1回)
令和7年労使関係総合調査(実態調査)は「労使間の交渉等に関する実態調査」 が行われました。
そのため、この記事で取り扱う統計調査は「令和7年労使関係総合調査(実態調査)」であり、「令和7年労使間の交渉等に関する実態調査」です。
調査結果の概要
令和7年調査は、令和7年6月30日現在の状況について、同年7月に行われています。
なお、本調査における主な用語の説明は、厚生労働省のウェブサイト(外部リンク)からご確認ください。
以降、過去に出題された論点には既出論点と表示しています。試験勉強の目安にしてください。
使用者側との労使関係の維持についての認識は、下記の特徴がみられます。
- 既出論点「安定的に維持されている」56.1%「おおむね安定的に維持されている」34.8%であり、「安定的」と認識している労働組合は 90.9%
- そのほかは、「どちらともいえない」6.3%、「やや不安定である」1.3%、「不安定である」0.4%となっている
- また、産業別にみると「安定的」と認識している労働組合は、大部分の産業で8割を超えている
事業所に正社員以外の労働者がいる労働組合について、労働者の種類別に「組合加入資格がある」割合をみると、「パートタイム労働者」38.1%、「有期契約労働者」40.4%、「嘱託労働者」39.5%、「派遣労働者」4.8%となっている。
また、労働者の種類別に「組合員がいる」割合をみると、「パートタイム労働者」32.5%、「有期契約労働者」32.7%、「嘱託労働者」31.9%、「派遣労働者」1.9%となっている
以降の「過去3年間」とは、令和4年7月1日から令和7年6月30日までの期間をいいます。
既出論点過去3年間において「何らかの労使間の交渉があった」とする組合について、労使間の交渉事項(賃金・退職給付に関する事項、雇用・人事に関する事項など)別にその該当割合をみると、上位三つは下記になります。
- 「賃金・退職給付に関する事項」76.8%
- 「労働時間・休日・休暇に関する事項」73.7%
- 「職場環境に関する事項」60.1%
「何らかの労使間交渉があった」組合のうち、「使用者側と話合いが持たれた」割合を事項別にみると、上位三つは下記になります。
- 「賃金額」90.7%
- 「賃金制度」88.3%
- 「職場環境に関する事項」86.8%
また、「何らかの労使間の交渉があった」結果、「労働協約の改定がなされた又は新たに労働協約の規定が設けられた」とする割合を事項別にみると、次のとおり示されています。
- 「育児休業制度、介護休業制度、看護休暇制度、介護休暇制度」が45.2%と最も多い。
- 次いで「賃金額」38.8%、「賃金制度」36.3%、「休日・休暇(育児休業制度、介護休業制度、看護休暇制度、介護休暇制度を除く)」35.9%などとなっている
(注)看護休暇制度については、育児・介護休業法の改正により「子の看護休暇」は「子の看護等休暇」となり、対象となる子の年齢および取得事由が拡大されましたが、本調査の「過去3年間」は改正前の制度による回答に基づいた結果となります。
団体交渉の有無及び交渉形態
既出論点過去3年間において、使用者側との間で行われた団体交渉の状況をみると、「団体交渉を行った」は65.3%、「団体交渉を行わなかった」は33.9%となっています。
既出論点「団体交渉を行った」労働組合における、交渉形態(複数回答)は、下記になります(上位三つ)
- 「当該労働組合のみで交渉」80.6%
- 「企業内上部組織又は企業内下部組織と一緒に交渉」12.8%
- 「企業外上部組織(産業別組織)と一緒に交渉」2.4%
団体交渉の1年平均交渉回数
過去3年間に団体交渉を行った労働組合について、団体交渉の1年平均交渉回数をみると、「1~2回」が36.9%と最も多く、次いで「3~4回」32.7%、「5~9回」18.5%などとなっています。
団体交渉を行わなかった理由
過去3年間に団体交渉を行わなかった労働組合について、その主な理由は下記になります(これら以外は「その他」の2.9%です)
- 「上部組織又は下部組織が団体交渉を行うことになっているから」46.3%
- 「労使協議機関で話合いができたから」26.9%
- 「団体交渉を行う案件がなかったから」17.4%
既出論点過去3年間における労働組合と使用者との間で発生した労働争議の状況は、「労働争議があった」2.8%、「労働争議がなかった」96.7%です。
既出論点過去3年間に「労働争議がなかった」労働組合における、その理由(複数回答主なもの三つまで)については、下記になります(上位三つ)
- 「対立した案件がなかったため」55.9%
- 「対立した案件があったが話合いで解決したため」36.1%
- 「対立した案件があったが労働争議に持ち込むほど重要性がなかったため」10.2%
既出論点労使間の諸問題を解決するために今後最も重視する手段については、下記になります(これら以外は「その他」の3.0%です)
- 「団体交渉」47.6%
- 「労使協議機関」45.4%
- 「苦情処理機関」1.5%
- 「争議行為」0.4%
既出論点労働組合と使用者(又は使用者団体)の間で締結される労働協約の締結状況をみると、労働協約を「締結している」は95.2%、「締結していない」は4.5%です。
「労働協約を締結している」労働組合について、その締結主体は、下記になります。
- 「当該労働組合において締結」 61.8%
- 「上部組織において締結」24.0%
- 「当該労働組合及び上部組織双方において締結」9.5%
調査結果の概要は以上です。
労使関係総合調査(実態調査)は、調査名(テーマ)が毎年変わります。
年単位では結果を比較しにくい調査ですが、社労士試験では、数年おきに類似の論点が出題されています(択一式では令和6年、令和元年、平成23年に出題)
試験対策としての暗記は、既出論点を参考にしてみてください。
(参考資料等)
厚生労働省|令和7(2025)年 労使間の交渉等に関する実態調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/18-r07.html


